梱包された製品を保管・運搬する為に使用される木製パレット。簡単に壊れることがないよう釘で頑丈に組立てられているが、役目を終えたパレットを解体するのは容易ではないそうだ。
釘の残った状態では廃棄費用も高くなり、廃棄方法やコストの問題から多くのパレットが倉庫の隅で山積みになっているという。
この問題に着目したのが、神奈川県の鎌倉でアップサイクルのプロダクトを手がけているOLD SKOOL ELECTRIC & SUPPLY (オールドスクール エレクトリック&サプライ) 。
その木製パレットを、 頑丈な材質や使い古された経年変化の風合いを活かした魅力的な素材へと進化させ、フレームを中心に様々なプロダクトを制作している。
手間は掛かるが丁寧に解体・補修・磨きを行うことで、 古材の雰囲気や特長をできる限り残し、釘穴・節・欠けまでもそのまま使用。使う部材によって表情が異なるため、全てが1点もののアイテムだ。
主なプロダクトは、A4サイズのフレーム、フォトフレーム、ミラーなど。いずれの商品も短辺と長辺で使う部位を異なる板材から採用することで、一つのアイテムでも各々の特長を楽しむことができるのもポイントだ。使い古された木材が放つ温もりが、どこか心地良さを感じさせてくれる。
また同社では、上記プロダクト以外にも棚板やBOXなど、希望するアイテムを個別にオーダーすることが可能だ。木材の個体差や風化の違いにより、二つと同じ物が存在しない唯一無二のアイテムとして仕上げてくれるのも嬉しい。
OLD SKOOL ELECTRIC & SUPPLYでは、トルエンの含まれない自然由来の蜜蝋ワックスで仕上げたり、可能な限りプラスティック製品を使わない梱包を心がけるなど、徹底して地球環境に配慮したモノづくりを行なっている。
こういったサスティナブルな考えは、リフォーム事業者とも通じるものがあるだろう。いずれも資材の再利用や有効活用によって古いものに新たな価値を与え、環境や社会に貢献している。同社のアイテムを取り入れることで、より企業の想いを具現化できるはずだ。